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高等専門学校と高等専修学校について

発達障害をお持ちのお子様にはこだわりが強さも相まって特定の分野に秀でている場合がよくございます。この特定分野に秀でていることを活かすために、中学校から高専に通うという選択肢がございます。そこで今回は発達障害のお子様の進路選択肢の一つとして高専をご紹介したいと思います。まずこの「高専」という単語ですが、日本では高等専門学校と高等専修学校の二つが混ざったまま指していることが多いです。そこで今回は高等専門学校と高等専修学校の二つを区別してご紹介したいと思います。①高等専門学校について高等専門学校は法律上、中学・高校・大学と同じ区分に分類される5年一貫(商船学科は5年6ヶ月)の専門学校になります。中学・高校・大学と同じ分類のため、高専3年生を修了すれば大学への入学資格が、高専5年生を修了(卒業)すれば大学3年生への編入資格が与えられます。学科は大きく工業系と商船系の学科に分かれ、工業系、商船系以外にも経営情報学科、情報デザイン学科、コミュニケーション情報学科、国際流通学科を設置している学校もございます。現在高等専門学校は57校あり、設置者別の内訳は、国立51校、公立3校、私立3校となります。国立高専・私立高専全校には教育寮として学生寮が設置されていることも大きな特徴です。全寮制の学校は少なくなっていますが、通常の高校より寮生の割合が高いです。また入試は学力がある程度要求されます。そして高専は若年次から実践的な工業、船舶等の専門教育を行い、レポートや課題が多く課されます。この課題がこなせずに留年をしてしまう生徒も発生しますが、5年間鍛え上げられるために卒業生は産業界からは即戦力として高い評価を受けています。求人倍率と就職(内定)率が非常に高いことも高等専門学校の特徴です。②高等専修学校について一方、高等専修学校は高等専門学校と異なり学校教育法第124条の「専修学校」という区分に分類されます。中卒程度の人を募集対象にしており、通常は修業年限が3年以上となります。高専が「学校」という特色が強いのに対して、高等専修学校は「職業訓練所」としての特色が強いです。分野は工業、医療、衛生、農業、教育・社会福祉、商業事務、服飾・家政、文化・教養の8つとなり、非常に幅広いことも特徴です。また高等専修学校の入試は学校ごとに様々な形式で行われることが大きな特徴になります。高等専修学校の入試は科目数が大幅に少なく難易度が抑えられていることが多いため、学校の勉強についていけないお子様でも入学が可能となります。ただし高等専修学校によっては卒業をしても大学入学資格である「高卒」の資格が得られない場合があります。その場合連携している通信制高校の授業を履修して、通信制高校の卒業に必要な単位を取得する等の対応が必要となってきます。

切り替えの難しさへの対応法

以前記事にて発達障害のお子様が最も不得意とする分野でも有る行動の切り替えについて、切り替えが難しい原因についてご紹介させて頂きました。そこで今回は行動の切り替えの対応法をご紹介したいのですが、大前提として切り替えを行うにはお子様本人に理解と納得してもらう必要があります。納得が出来ないと不安になったりパニックになってしまいます。ですのでこれからご紹介する切り替えをスムーズにする方法は「お子様に理解と納得させやすくする方法」にもなります。◇見通しをつけさせる物事の見通しが付かないと、「今行っている事はいつまでやっていいのか」「次は何を行うのか」がわからなくなってしまいます。あらかじめ見通しをつけてあげると、今後の行動を理解して動きやすくなります。見通しをつける方法にはスケジュールや予定表を使ったり、頭で説明や予告する方法などが有ります。見通しが変わった場合は早めに教えてあげるのも必要になります。予定表やスケジュール表も文字だけではなく、行う場所や行うことの絵や写真をつけたり、時計を読める場合には時間も書いてあげると効果的です。◇タイマーや時計を使う時間の感覚や概念が分からない場合には、時計やタイマーなどを使う方法が効果的です。タイマーは「ブザーが鳴ったら終了」、時計では「針がこの位置になったら終わり」「表示が何時になったらおしまい」など約束をすると良いでしょう。時計やタイマーは目に見えない時間というものを形にしたものなので、視界からの情報として時間を意識して行動しやすくなります。◇予定表やスケジュールを使う毎日決まった行動を行う場合には一日の予定表やスケジュール表を使うのも効果的です。予定表やスケジュールを使うことで、その日に行う事を視界から確認することが出来ます。予定表には文字以外にもイラストを添えたり、実際にその物事を行う時間も書き入れると効果が有ります。なお、予定表どおりの生活を行いすぎると突発的に普段の流れが崩れてしまった場合に混乱したりパニックになったりする事もあるので注意が必要です。「食事」「入浴」「睡眠」などの毎日行う行動の場合にはルールとして時間を決めてしまうのも良いと思います。集団での活動の場合はお友達が次の行動を行っている様子を見せて、本人にも今は次の行動をしなければならないのだなと思わせるのも良いでしょう。行動の切り替えは時間はかかりますが、本人が納得できる行動の切り替え方法を行うことで徐々に対応も出来るようになっていきます。発達障害のお子様は最も不得意とする分野の一つでもあるため、他の子より更に時間がかかります。特性上こだわりが多いお子様も多いため、他の子以上に受け入れやすい形に工夫する必要があります。例えばスケジュールを教える時を直前ではなく前日に行う等があります。また時間に余裕の有る場合には本人が納得するまで行動に付き合ってあげることで、「自分の行動を受け入れてもらった」と満足し納得して次の行動に移せる場合も有ります。ただし本人のわがままや他人を巻き込んでしまう行為で有る場合には、しっかりとした態度で「それは出来ません」と否定することも大事です。

行動切り替えの難しさと原因について

発達障害や自閉症のお子様には行動の切り替えが苦手という特徴を持つ場合があります。遊びに夢中になって中々終わりにする事が出来なかったり、次の行動を行うのに時間がかかったりすることがあたります。行動の切り替えが難しい理由には様々な事が考えられられますので、今回は主な原因を紹介していきたいと思います。◆次に行うことの予測や理解できていない次に行うことの予測や理解できていない場合には、予定表やスケジュール表などで行動の流れを事前に意識させると良いでしょう。予定表やスケジュール表も文字だけではなく、行う場所や行うことの絵や写真をつけたり、時計を読める場合には時間も書いてあげると効果的です。◆次に行うことを忘れてしまう次に行うことを忘れてしまう場合にはその都度声をかけて、次に行うことを促したり、よく目にする場所に予定表や次に行うことの絵カードなどを貼っておくと効果があります。◆次に行うのが苦手な事である次に行うのが苦手な事である場合は次に行う事の理解は出来ているものの、気持ちが進まず行動に移せなくなってしまいます。その場合には苦手な事を緩和する方法を考えたり、周りがその行動を行いやすいように補助をするのが効果的です。苦手なことが終わったら「ゲームをして良いよ」「おやつを食べて良いよ」など、その次に本人が好きな予定を与えるのも良いと思います。◆現在行っている事が楽しいため次の行動に移せない好きなことや楽しい事を行っているとそれを止めたくないため、次の行動に移行するのが難しくなります。現在行っている事が楽しいため次の行動に移せない場合は、「止めなさい」「終わりにしなさい」などの声かけは効果的ではありません。対応としては、事前に何度か次に行うことを声かけして予告し、時計やタイマー、スケジュール表などで時間を意識させます。これまでは程度の差はあれどのお子様でも起きる原因でした。そして発達障害のお子様特有の理由もあります。◆時間の感覚が乏しいため発達障害の子供は時間の概念や時間の感覚が乏しい場合があります。通常の人の時間の感覚は過去から未来にかけて1本の線で繋がっていますが、発達障害の子供は点で繋がっているといわれています。そのため、周りから見れば現在行っている行動が長時間でいい加減に次の行動に移しなさいと思っても、本人からすればまだ数秒しか楽しんでいないと感じている場合があります。◆感情や行動のコントロールが難しい発達障害の子供は感情や行動のコントロールを行うのが難しいという特徴が有ります。楽しいことや好きなことで遊び続けたいという気持ちを抑えられず、その物事に夢中になってしまい終わりに出来なかったり、次の行動をするのに時間がかかってしまうというものです。行動の切り替えが苦手と言っても原因は様々です。また原因が複数あることもございます。複数ある場合は全てを一気に解決するのではなく、一つずつ対処していくことが大切になります。行動の切り替えはトレーニングも重要になりますのでまたの機会に行動の切り替え方をご紹介したいと思います。

感覚過敏と気温の変化について

以前にも発達障害のお子様は感覚過敏な方が多いということを言いましたが、感覚過敏であるために気温の変化に弱いお子様が多いです。大人でも季節の変わり目等では風邪をひきやすかったり、体調が崩しやすくなります。感覚過敏のお子様であればなおさらです。そこで今回は日本で起きやすい気温の変化とその対策について述べたいと思います。日本では主に①季節の変わり目(春と秋)②冷暖房が利いた室内と屋外の気温差(夏と冬)の二点が起きやすい気温の変化になります。①は大人でも体調を崩すことが多いためにお気づきの方も多いかと思いますが、②も体調を崩す大きな要因となります。夏と冬の室内は屋外より10℃近く涼しいか暖かいことがよくあります。この温度差は屋外の昼夜の温度差に近く、室内と屋外を行き来するだけで短時間の内に昼夜の温度差にさらされることになります。この急激な温度差に感覚過敏なお子様がついていけなくなることがよくあります。体調が良くないとお子様はいつも以上にイライラを抱え込んでしまいます。特にイライラの原因が分からないとパニックになったり暴れたりすることがあります。本人も暴れたくてそうしているのでは勿論なくて気候や気温、湿度の変化にさえ敏感になってしまってうまくコントロールできないのです。癲癇(てんかん)を持っている子どもの中には発作を起こしやすくなる子もいるので注意が必要です。また季節の変わり目である春や秋には運動会等の練習や修学旅行などの集団行動も増えるため注意されることが増えてしまったりと、イライラが爆発してしまうスイッチがたくさん転がっています。ですので原因が分からないイライラや体調の不調があった時は気温の変化を疑ってみましょう。特に気温の変化が原因の場合はお子様自身が気づきにくいので、ご両親が気づいてあげることが非常に大切になります。まずは体温管理として温度調整をしてあげたりすることが対策になりますが、デパート等温度調整が難しい時に備えて夏にカーディガン、冬はコートの下に薄着を着る等の対策を取ってあげましょう。発達障害のお子様によっては感覚が特殊で暑さに極端に弱いor寒さに極端に弱いことがあります。この場合はご家庭でなるべく本人の感覚に合わせた温度調整をしてあげることがストレスの軽減に繋がります。また一時的には服薬も効果的だったりします。

環境の変化への対応法

以前の記事で発達障害のお子様は突然の環境の変化に弱い場合が多いということで起きやすい環境の変化をまとめさせて頂きました。そこで今回は苦手な変化への効果的な対応方法を3つご紹介したいと思います。①ご両親から変更や予定を伝えお子様に見通しをつける物事の変更が発生したり普段と違う行動をする場合には予め状況を伝えて説明し納得してもらうのが一番効果的な方法です。今後「何が起こるか」「何を行えばいいか」を伝えて納得させれば、これからの見通しを立てることができお子様も落ち着いて行動をとりやすくなります。何日も先に決まっている予定などの場合はカレンダーやスケジュールなどで日にちを確認させるとよいです。1日の流れの中で予定が変わる場合には朝もしくは予定が変わった時点で説明をし、タイミングを見計らってその都度何度か伝えると状況の変化を理解しやすくなります。なお時間の感覚やスケジュールの管理方法などはお子様にによってそれぞれ違うため、お子様が一番理解しやすい方法をとってあげる必要があります。②お子様が状況の変化で困ったことをご両親に伝える物事の変化で困ってしまった場合に一番良い対処法はお子様の対処法は困っていることを自分から他人に教える事です。困っていることを教えることが出来れば、他人がどうすれば良いかを教えてあげることが可能になります。また困った際に状況を聞ける人や守ってもらえる存在を作るだけでも、子供は落ち着けるはずです。ですのでご両親からこれは何か困ったときに出せるサインや言葉などを教えて、お子様がサインや言葉を出した時には聞いて守ってもらえる存在になることで安心感を与えることが大事になります。③物事の変化に慣れさせる物事の変化が苦手な子供でも、生活していく中や社会に出た際に様々な変化にぶつかります。そのときに困ったりパニックにならないように、物事の変化に慣れて耐性をつける必要が有ります。物事の変化に慣れさせるのは様々な経験を何度も繰り返すことです。最初は小さな物事の変化でもパニックになってしまいますが、何度も行っていくうちに「これぐらいなら大丈夫」と耐性がつき、その後には「この場合はこの後にこうすればよい」と学習することが出来ます。小さな子供のうちは物の順番やこだわりなどが酷い事もありますが、成長するにしたがって学校や生活の中で様々なことを学び、こだわりも徐々に薄れていったり別のこだわりなどに変化します。

発達障害と環境の変化

感覚や物事の感じ方に特徴のある発達障害のお子様は突然の環境の変化に弱いことが多いです。特に自閉症スペクトラム(ASD)の傾向のあるお子さんは環境の変化に弱く、パニックになってしまう子も少なくありません。これは自閉症スペクトラム(ASD)の特徴の一つである「想像力が弱く興味の範囲が狭い」ことが大きな原因です。想像力が弱いことから、今後の予測や状態の変化を考えることが難しく、不安と緊張を感じ変化を嫌がってしまいます。そこで今回はお子様によく起きる環境の変化と、逆に安心しやすいものをご紹介したいと思います。①時間割の変化予め定まっているはずの学校の時間割が変更になる事や普段と違う教室に移動したり違う内容の授業を行ったりすると、急な変化になるためにパニックになってしまうことがあります。②学校の行事また多くの生徒が楽しみにしている「遠足」「校外学習」「運動会」「授業参観」などの学校行事も、授業とは全く違うので何をするのか予測が出来なくなってしまいます。学校行事で子供が一番パニックになるのは、なんといっても避難訓練です。通常の避難訓練は抜き打ちで行われ、非常ベルを鳴らすこともあります。急に校内放送や非常ベルが鳴り、響き緊迫した状況の中で「机の下に潜れ」「校庭に避難」といわれても何がなんだか分からなくなってしまいます。中には避難訓練の後に非常ベル自体が怖くなってしまう子供もいます。③新学期の変化毎年4月になると進級や進学で学校や教室が変わります。進級や進学は毎年発生し、その都度「教室の位置や室内」「クラスメート」「先生」などがガラッと変化します。そのため進級などで不安定になってしまった子供は1ヶ月程度日常生活においても落ち着けない事があります。また変化が苦手なお子様は逆に言うと変化のない物を安心して好む傾向があります。代表例は電車です。電車は時刻表が定まっており、決まったレールの上を連なった車両が規則的に走っています。これも規則正しいルールがあり、電車もそれに則った動きをするので安心して見る事が出来るためだとも言われています。また「記号」「時刻表」「ロゴマーク」「数字」「アルファベット」などが子供が好む変化の無い代表的な物事になります。環境の変化に対応出来ない時は安心するものを活用していきましょう!対応法に関してはまたの機会に紹介したいと思います。

視覚優位と聴覚優位

発達障害のお子さんは、視覚あるいは聴覚の優位さが顕著に見られます。勉強を教える時も、優位な点を活かすことで知識はより定着しやすくなるといえます。今回はこの2つの認知の特徴をご説明していきます。 視覚優位な人・視覚で直接考えることができる、自身の頭の中の映像を使って思考する空間認知が得意・ものの名前を覚えることなく、脳裏に映像を描いて考えている・建築家の方やものづくりに携わる人は図面があれば、その完成形が頭の中に映像としてイメージできる・幾何とか図形の問題は得意。全体を見るから奇妙な点にも気づきやすい。・同時処理・・・視覚的に全体をイメージできるので、1度に多くの情報を処理することができる。・子供だと積み木や砂遊び、折り紙など立体的なものづくりが好き・読み書きは苦手聴覚優位な人・言葉を聴覚で覚えて知識として積み重ねて思考している・空間認知が苦手だが踏襲性を必要とする学習や語学などは得意・継次処理…聴覚や言語からの情報をもとに、いっぺんにではなく時間を追い、順番に段階を追って理解することが得意・全体よりも細かいことに関心を示す上記の特徴はごくごく一部です。まずは視覚優位か聴覚優位かどちらなのかという視点でお子様の生活を眺めていきましょう。またごく簡単な例ですが、キリンを書こうとしたときの反応で視覚優位か聴覚優位か分かる場合があります。聴覚優位のお子様は普段、映像ではなく言語を通して思考をしているために映像として全く頭の中に出てこなくて絵を描けないことがあります。聴覚優位なお子様ではでかい!葉っぱ食べる!足が細長い!のように絵よりも言葉が先に出てきます。もし視覚優位、聴覚優位が分かればお子様に合わせたトレーニングや勉強法を考えてあげることが可能となりお子様の実力をより発揮しやすくなります。

発達障害と感覚過敏について

発達障害のお子様は、定型発達のお子様には見られない物事の捉え方、受け取り方、感じ方をすることが明らかになっています。そして一部の感覚に過敏になったり逆に鈍くなることがあります。幼いころは特に自分の気持ちをうまく伝えることができないために発達障害の子どもは沢山のストレスを抱えてしまいます。ですので今回は感覚過敏について説明していきたいと思います。発達障害のお子様でよく聞かれるのが聴覚過敏です。普通の人にはなんでもない音が耐え難い騒音に聞こえたり聞きたくない雑音まですべて耳に入ってくるので授業や会話の妨げにもなるといいます。 聴覚過敏は年齢や性別に関係なく起こり、症状の度合いや気になる音も様々です。不快感をもたらす例としては「人と人が会話している声」「救急車やパトカーのサイレンの音」「打ち上げ花火の音」「駅や街中での人ごみの雑音」「子どもの泣き声、高い声」「ゲームセンターやボーリング場での音」「ドアの開け閉めやノックの音」「雨戸を閉める音」「食器と食器が触れ合う音」「スピーカーから流れる音」「人の声やくしゃみ、咳」などが挙げられます。これも他人にはわかりにくいですが触覚過敏というのがあります。触覚過敏のある人にとってはなんともない皮膚への接触が、針で刺されるくらいの痛みとして感じていることがあります。触覚過敏のある人がどのくらい辛いのかというと、ある人は「シャワーを浴びることは、針で刺されたような痛み」なのだそうです。定型発達の人には想像もできない感覚ですが、触覚過敏を持つお子様にとっては毎日の入浴がストレスであり恐怖になります。不快感をもたらす例としては、「爪切り、耳かきをとても嫌がる」「砂、水などを過剰に嫌がるか過剰に好む」「人に触られることを嫌がる」「過剰にくすぐったがる」「人が近づくと避けたり、逃げたりする」「帽子、メガネ、マスク、ハイネックの上着、靴下などを脱いでしまう」「整列時に友達を突き飛ばしたり、トラブルが多い」「爪かみや指なめが多い」等が挙げられます。視覚過敏の例としては光への過敏症があります。太陽の光や、照明の光がまぶしすぎる、日当たりで長時間過ごすと目の疲れから頭痛や吐き気などをもよおす場合があります。また学習障害である「読字障害」も、視覚過敏からきている場合があり、文字がぶれて見えたりぼやけたり左右が反転して見えることがあるといいます。文字を正しく拾うことができないので、文字を書いたり、文章を読むことが困難になるのです。嗅覚過敏は普通では感じない臭いが気になってしまうもので化粧品や石鹸の香り、ご飯の臭いですら苦痛に感じることもあります。嗅覚過敏があるために体調を崩すこともあり、臭いに敏感なために食べ物が食べられないなどという事も起こります。味覚過敏は甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の5つ味のどれかまたは複数の味覚が苦手で食べられないことがあります。野菜などに含まれる苦味や薬の苦味を強く感じると、食べられない飲み込めないということがあります。料理の素材や味付けによって食べられないものが出てくるため、好き嫌いが多くなります。単なるわがままや偏食ではないのですが、周りからは誤解されやすい部分です。感覚過敏は人によって異なるため、本人の痛みや辛さが周りの人には伝わりにくいという特性があります。これらの過敏への対処については後日改めてご紹介したいと思います。

こだわりの原因と付き合い方

自閉症スペクトラム児に多く見られるこだわりの強さですが程度の差や何にこだわりを持つかというのは非常に個人差の大きいところです。例えばいつも幼稚園に行けたとしても遠足がある日などはパニックの原因になってしまうこともあります。自閉症スペクトラム児に関してですが主に「社会性」「コミュニケーション性」「こだわり」「感覚過敏」という4点に特徴を持っています。定型発達児が無意識でできるような視覚・聴覚・嗅覚などを同時に働かせて物事を行うということが発達障害児には難しくそれゆえ社会生活を営む上で困難さを感じるようになります。発達障害児がなぜこのようなこだわりを持ちパニックに陥るのでしょうか。簡単に言うと普段私たちが生活していても気にもならないことが発達障害児にとっては大きな不安材料になり得るということです。いつも着ている服が無い→着れる服がない(服はたくさんあるが子どもにとって着れる服が)→いつもは着ていたのに(着ようと思っていたのに)→どうしていいか分からない…という流れで不安が募るのです。定型発達児なら服が洗濯中なら今ある服を着ればいいと考えられます。ところが発達障害児の視野は「服を着替える=いつも着ている服のみ」という一点だけを見つめているのでそこに予定外の事態(洋服洗濯中)が起こった場合パニックになってしまうのです。こだわりというのはこの不安の裏返しでこだわることで日々自分に降りかかる不安を払拭しようとしているのです。このこだわりはつまり発達障害児にとっては安心材料なのです。こういうこだわりはいつの間にかなくなります。ただ今あるこだわりは将来別の形になってこだわりとして現れてくる可能性が高いので今はこだわり自体から気持ちを切り替えられる練習をするのが大切です。ダメな事に対しては「ダメカード」なるものを作成し、こだわりが起きそうな時はサッとこのカードを出して「やらないよ」と伝えます。発達障害児は言葉よりも視覚からの方が物事を理解しやすいと言われています。またこだわりに関しては迷惑にならない範囲なら「現状を見守る」か「視覚的にダメな事というのを教える」という方法が効果的になります。

WISC-Ⅳ検査におけるIQ算出法

以前ウェクスラー式知能検査は、言語性IQと動作性IQという測定概念を用いて個人の脳機能のばらつき(個人内差)の測定を試みたことが大きな特徴と申しました。そこで今回は学童向けの検査であるWISC-Ⅳについてどのような検査を行うことでIQを算出されて個人内差を評価しているのかについてご説明していきたいと思います。WISC-Ⅳでは15個の検査を行います。具体的には10個の基本検査(絵の概念・語音整列・行列推理・類似・単語・理解・数唱・積み木模様・符号・記号探し) 5個の補助検査(知識・ 語の推理 ・絵の完成 ・算数 ・絵の抹消)を行って基本検査の評価点合計から全検査IQ(お子様の全体的な認知能力)が算出されます。またWISC-Ⅳでは15個の検査を言語理解 (VCI) :(類似・単語・理解・知識・語の推理)知覚推理 (PRI) :(積木模様・絵の概念・行列推理・絵の完成)ワーキングメモリ(WMI)  :(数唱・語音整列・算数)処理速度 (PSI):(符号・記号探し・絵の抹消)に分類して、各項目に該当する検査評価点合計を用いて4種類のIQを算出しています。この4種類のIQが個人内差(個人の得意不得意) を見極めるために生まれた言語性IQと動作性IQが変化したものであり、WICS-Ⅳではお子様の得意不得意をより詳細に見られるようになりました。以上よりWISC-Ⅳでは10個の基礎検査と5個の補助検査から全検査IQ、言語理解(VCI)、知覚推理(PRI)、ワーキングメモリ(WMI)、処理速度(PSI)の5つのIQが算出されます。この5つのIQの結果を用いて個人内差(個人の得意不得意)を見極めています。またWISC-ⅣではIQの結果だけではなく検査における得点の取り方を評価する「パターン分析」等も結果分析として取り入れられており、得点だけでは見えにくい面の評価もされるようになりました。

WISC(ウィスク)知能検査について

今回は現在の日本において最も児童向けによく使われる知能検査であるWISC(ウィスク)の概要を説明していきたいと思います。 WISC知能検査はWechsler Intelligence Scale for Childrenの頭文字をとった通称です。ウェクスラー(Wechsler)という方が1938年に刊行された知能検査を起源としています。 時代と共に知能検査の改定が行われており、現在では年齢別に幼児用(3-7歳)はWPPSI(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence) 児童用(5-16歳)はWISC(Wechsler Intelligence Scale for Children)成人用(16-89歳)はWAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale、通称ウェイス)という3つの検査法に分割されています。WISC、WAISは分割後も改定が続いており最新版はWAIS-Ⅲ、WISC-Ⅳになっています。ウェクスラー式の知能検査の特徴いずれの検査も専門家(臨床心理士)が受検者と1対1で行う個別式の検査になっています。試験時間は検査形式によって変化しますが、臨床心理士は試験だけでなく試験への取り組み方やこだわり等の試験外の項目もチェックします。ウェクスラー式知能検査は言語性IQと動作性IQという測定概念を用いて、個人内差(個人の得意不得意)の測定を試みたという点が大きな特徴として挙げられます。IQという尺度で脳機能の凸凹を確認が出来るために、脳機能発達の凸凹から発生する発達障害を見極める上で重要な手がかりとなります。また脳機能の凸凹を確認できるために脳機能が全般的に低い知的障害と発達障害を見極める判断材料ともなります。ウェクスラー式知能検査を受ける際の注意点一番大切なことはウェクスラー知能検査の結果のみで発達障害かは判断がつかないことです。発達障害の検査でよく使用されますが、あくまでも診断材料の一つということです。また何度も繰り返し受けることは望ましくないです。受けるには最低でも1年、できれば2~3年の間隔を空けることが好ましいとされています。同じ問題を繰り返し受けることにより受験者が回答を覚えてしまう恐れがあるためです。受診機関によって検査を受ける料金が大きく異なります。お子様の場合教育センターなどで無料で受けることも可能ですが、公的病院では保険が適応されて安く受けられ、民間病院では保険が適応されず高額となります。また病院で検査を受ける場合は診断書や報告書作成に料金がかかる場合がありますのでご注意下さい。

発達障害の診断未確定が多い原因

発達障害では傾向が見られながら診断未確定なお子様が多く存在します。今回は発達障害で未確定が発生する原因についてご説明していきたいと思います。原因について1)発達障害の診断は医師にしか下せない以前の記事(発達障害の診断の流れ)で医療機関で行われる診断の流れをご説明しましたが、発達障害の診断は発達検査や知能検査に加えて様々な検査を行った上で医師が下します。医師は発達障害に似た他症状の可能性(もしくは併発の可能性)や困難さがどれだけの期間継続しているか等を吟味した上で診断を下しています。これは臨床心理士には出来ないことであり、医師が在籍する医療機関でのみ確定診断を下すことが出来ます。2)発達検査や知能検査は臨床心理士でも行える発達障害は発達検査や知能検査で能力のばらつきで傾向を知ることが出来ます。そしてこの検査は医療機関だけでなく児童発達支援センターや療育機関などにも在籍している臨床心理士が検査を行えます。そのためこれらの検査は医療機関以外で幅広く受けられます。主にこの二つが原因で発達検査や知能検査を受けてお子様に発達障害の傾向が見られながら、医療機関での受診を行わず確定診断が下りていないという方が多く発生しています。またお子様の場合、子供が脳機能が大きく成長する途上であるために子供の成長に伴って医療機関での診断結果が変化する場合もあります。現在多数の方が発達障害の傾向があると言われながら未確定のままです。発達障害が未確定の場合、そして確定診断がある場合だと何が違うのかについては後日改めてご説明したいと思います。